ノミと馬と人の話
ノミのジャンプ力は素晴らしく、通常の状態であれば1m程度は飛ぶことが出来るといいます。しかし、高さ30cmのビンの中に入れ、その上をビニールで蓋をすると、ノミはそのビニールにぶつかり、何度もぶつかっているうちに、やがて高さ30cmの蓋にぶつからなくなります。その後、ノミをビンから出してやっても、ノミは30cmしか跳ばなくなっています。1m飛ぶ能力があったにもかかわらずです。
馬についても似た話があります。馬の手綱を木(バー)につなぐと、始めのうちは動き回わることによって木(バー)から外れようとします。しかし、いつも同じ木(バー)につないでいると、馬は木(バー)に手綱がかけてあるだけで、そこから動かなくなるという話です。
人もこれと同じ具合です。一定の枠をはめて行動させるとそれ以外の行動が出来なくなるとか、あれも「ダメ」これも「ダメ」と言われるとまったく工夫しない人が出来あがるとかいう訳です。
しかも人はノミや馬と違って、自分で自分の能力に蓋をする力を持っているからやっかいです。放っておくと自分で限界を作って、結局あれも出来ない、これも出来ないという事になってしまいます。
一方、尊敬する上司のトップは自分の能力を活かしてしてくれる人だそうです。人は成長を望んでいることもまた事実です。尊敬される上司になりたかったら、部下の能力を伸ばしてやるしかありません。そして、結局、経営者(社長)の仕事は、このような人間の持つ性格(性質)を充分分かったうえで、部下の能力を引き出す仕組みを作ることではないかと思います
ダメ出しすることは簡単ですが、ダメ出しだけでは自社の戦力(能力)ダウンを招きます。
さあ、どうしたらいいのでしょうか。
簡単にはいきませんが、各社それぞれ違った結論がありそうです。
我が社の仕組みを見直すことからスタートです。
太田アカウンティンググループ 代表 太田 孝昭 著
※経済界倶楽部発行「出会い」掲載
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